私はあるとき、給食のない中学校で、生徒たちのもってくるお弁当のおかずをみてまわったことがありましたが・・・
その結果、お弁当のおかずに、フライやミンチ料理があまりにも多いのに驚かされたことがあります。
しかもそれは、冷凍食品やレトルト食品を揚げたり、あたためたりしただけのもので、クラスのほとんどの生徒が同じメニューなのです。
ところが、このできあいの食品・・・
たとえばハンバーグ、ミートボール、ぎょうざなどは、私たちの分析データによると、ラードが多量につかわれていたり、グルタミン酸ナトリウムが手つくかのばあいの十倍も入っていたりします。
要するに、カロリーや脂肪分ばかり多くて、たんぱく質や、ミンチ料理に混ぜるべき野菜が少ないのです。
したがって、素材の悪さをカバーするため、値段を安くし、その味のまずさを補うために、グルタミン酸ナトリウムを多量に混入することになります。
いまや、お母さんたちのつくるメニューをみると、スプーンやフォーク1本で食ぺられるものばかりです。
・・・しかも、テレビをみながらスプーンを口にはこんでいるような状況です。
また、いまのお母さんたちは、根菜には、泥がついていたり、皮をむかなければならないので、めんどうがってなかなか調理をしないようです。
れんこんなどは、お正月に酢のものとして少しだけ食べるというぐあいです。
ところが、これらの根菜類には、体をあたためる栄養素が多く含まれています。
そのうえ、地中のミネラル類を吸収している食物でもあるので、子どもが好きでないからといって、食事から遠ざけてもらいたくない貴重なものなのです。
私たちは、ご飯、みそ汁、副食を順々にまんべんなく食べていくのが、本来の日本人のマナーであると教えられたのですが・・・
しかし、そのマナーも最近急速になくなってきました。
好きなものだけを集中的に食べて、あとは残してしまうのです。
ちょうど私が参観したその日のメニューは牛乳、グラタン、わかめのサラダ、プラムでしたが、グラタンにはおかわりの行列ができたのに、サラダ、プラムは人気がなく、プラムにいたっては、黒くて気味が悪いと残す生徒がたくさんでていました。
食事をきちんとしないと、小さいころから集中力を養うことができません。
箸をじょうずに使うということだけでも、集中力が養われるのです。
私たちの小さいころは、おばあちゃんに、
「ご飯はお百姓さんが汗水たらしてつくってくれたのに、残しては目がつぶれるよ」
・・・としかられるので、ご飯数粒でも一生懸命お箸でつまんで食べたおぼえがあります。
女子中学生のダイエットが問題になっています。
ご飯を残す、パンを捨てる、サラダだけしか食べない・・・
親にかくれて各種のダイエットフーズを自分で買い求め、自分の部屋のなかでポリポリとかじる・・・
このような状況はけっしてみのがしてはなりません。
さらに思春期というもっとも精神的に不安定な時期に、こうした不健康な食生活をしていると、ストレスに弱い大人になってしまうことを知るべきです。
さて、私は以前、ある小学校1年生のクラスの給食の時間を参観したことがあります。
子どもたちが、給食をどのように食べるかを観察してわかったのは、彼らは、いちばん好きなものから順に食べていくことです。
きらいなものを残しても、家に帰れば好きなものが食べられるので平気なのです。